静けさに包まれた清楚な教会の礼拝堂に
立つと、存在の始源に立ち返った気になる。
「その時、死もなかった。不死もなかった。
 夜と昼の標識もなかった。
 かの唯一物は自力により、風もなく呼吸していた。
 それよりほか何物も存在しなかった」
 Rg-Veda(リグ・ヴェーダ)のこの一節を、
最初のセリフを発する前の沈黙の中で表現出
来るようになったとしたら、私は舞台の上で
イエス・キリストに真の意味で変容できるの
かもしれない。
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ひとり芝居・覚え書き 中島淳一 vol.19