プロムナード劇場vol.4
中島淳一 独り芝居
「モーツァルト」
●映画「アマデウス」より脚色・演出・主演 中島淳一
美しい女の心をとらえるのは
人格ではなく才能です・・・・・
と彼女は私に向かってそう言いました。
●日時 2003年5月4日(日)
●開場 6:30 開演 7:00
●入場料 \3,000
●場所 熊本市河内町野出47-1 高木宅
●お問合せ・お申込み TEL/FAX 096-277-2370
※ご希望の方は5/2までにご予約下さい
★上熊本駅より、車で25分/追分バス停より7分
★熊本駅より、車で45分/エブリワン(コンビニ)より10分
★菊水インターより、車で30分
夕日がとてもきれいに見える所です。5月はみかんの花の香りで
包まれます。皆様にこの香りを味わっていただければ幸いです。
中島淳一 独り芝居
「モーツァルト」によせて
吉川 峰子
モ−ツァルトという名を聞けば、心地良い優雅な
調べが聴こえてくる気がするが、ふ−ん、モ−ツ
ァルトってこんな人だったの。エッチな話をし屈
託なく実に奔放で。あの皇室アルバムのバックに
流れる崇高な音楽のイメ−ジからは程遠い感じ。
などと私が初めて観た舞台「砂漠の商人」の強烈な
感極まりすぎる感覚とは違って、比較的冷静に淡
々と観れると思っていたが、やはり中島淳一の凄
さは急激にド迫力で胸にやってくる。サリエリが
人生の終章でモ−ツァルトと共に生きたことを喜
ぶように、私も今、リアルタイムでこの時を中島
淳一という天才と共に生きてる素晴らしさを痛感
していた。無邪気に楽しく生きることの大切さを
思い、モ−ツァルトの才能を誰よりも愛し、妬ん
だサリエリの懺悔の叫びに涙が溢れた。その許し
を乞う最後の言葉は中島淳一のものではなく、正
しくサリエリ自身の魂からの慟哭だった。サリエ
リが今、時代を超え詫びている。モ−ツァルトが
笑ってそれを許している気がした。

プロムナード劇場これまでの上演
2000/10/8 vol.1「砂漠の商人」
2001/5/5 vol.2 「チンギス・ハーン」
2002/6/22 vol.3「ゴッホ」
月夜小夜曲
ムーンライトセレナーデ
和田 茂樹
中島淳一の芝居に登場する、いわゆる「悪人」は、
世間一般に言われるような、決まりきった「悪人」
とは、だいぶニュアンスが違う。
「シッダ−ルタ」のダイバタッタ、「ナザレのイエス」
のバラバ、「神曲」に登場するユダ、そして「モ−ツァ
ルト」のサリエリ…。
彼は、それらの「悪人」たちにスポットライトを当て
その反射光で、キリストを、シッダ−ルタを、そし
てモ−ツァルトを実に見事に照らし出してみせる。
そこに浮かび上がった釈迦やキリストは、おしつけ
がましさはなく、あくまでも自由で、純粋透明なや
わらかな光を、淡々と投げかけてくるのである。と同
時に、中島淳一は、その「悪人」たちにも、やさしい救い
の手をさしのべる。彼の宇宙は、実に大きく奥深い。
中島淳一…
まさに間接照明の名手である。闇夜をやさしく照
らし、女たちに無言で語りかけ、男たちをロマンの
旅へと駆り立てる、あの夜空の月のように。
「サリエリ先生…人生というものを、真剣に考えて
いるときの人間ほど、滑稽なものはありません。
…ハハハハハハハァ…」と、モ−ツァルトは、笑いと
ばす。しかし、私は、このモ−ツァルトの甲高い笑い
声の中に、どうしようもない哀しみが込められてい
るのを感じた。悩み、苦しみ抜いたあげくに到達し
た、一種の開き直りにも似た悟り。
中島淳一は、それを見事に表現している。まるで、
彼自身であるかのように…。そして、彼の、役者と
しての実力を存分に発揮したこの「モ−ツァルト」は、
切れ味も鋭く、かつ間口が広い芝居に仕上がってい
る。彼の全作品の中でも最高傑作のひとつではないか、
と私は思う。とかく「善人」になりたがる、そして、も
のごとを哲学したがる''サリエリ タイプ''の多い
(私も含めて)現代人に、ぜひ、「中島淳一のモ−ツァル
ト」をお薦めしたい。
プロムナード高木
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